shortStory

□某の感情、佐助の言葉
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「佐助…?」

某は、



どうした?旦那

という言葉が帰ってくるのを待って居るのだ…

それなのに…
なにゆえこのように…




この間佐助はケガをして帰って来た

「…!佐助…いかがいたした!?」
「いや…ちょっと…へへっ」
「笑い事ではない!佐助が居なくなったら…某は…」
某を佐助は
「俺様は死なないぜ?旦那が信じてくれればの話だけど…」

と言って抱きしめてくれた


〈決戦時〉
「佐助…おぬしは上からの敵襲の防止を頼みたいのだが」
「親方様!いくら佐助といえど一人では…!」

某は必死に諦めてもらえるよう 説得した…
が、
「大丈夫だよ旦那!俺の事信用してんだろ?」
「…」
某は黙った…
そして…


「そうでござる…佐助…必ず帰ってくるでござるよ…?」


佐助は力強く頷き、行ってしまった…




某と親方様は下で闘い…
佐助は山のほうで闘って居る…



はずだった…





某達のほうはとりあえず一掃した…


「佐助…」

と呟いた時、上から敵が押し寄せてきたのだ


「親方…様」
「…」

佐助は…

と聞こうとしたが親方様は「なにも喋るな」
と言って居るようで聞くことが出来なかった…




「佐助…」



〈決戦後〉
何日たっても佐助が帰ってくることはなかった…



どこかで休んで居るのだろうか…


だが…
違うとしたら…?



佐助は…死んだ?


突然『死』という言葉を脳裏によぎった…





…まさか佐助に対してそれはなかろう…
佐助は帰ると言ったのだから…




「佐助…!」


某の言葉が佐助に聞こえるはずもなく『部屋』という空間に溶けて消えた…


「好きでござるよ…佐助…」





その様子を木の影から見ている人影があった…







旦那…




俺も…






その人影は

「好き」

と呟くように言うと消えるようにどこかへ消えた…















「だん……な…ゆるして…くれよ……?
帰れなかった………

じゃぁ………な……」
 

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