□sweaty♯発
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ハッ…ハッ、ハ、





月と星の灯りが2人の影を作る。






ハァ、


撫でる風が、草原の草を、揺らす。





「ん、む…ぅ」






ヒュ、


と、熱く、不規則に繰り返していた吐息を、
短く切ったら。






「ん、」








瞳を中心に、彼のすべてを、捕えて。







「っは、」









彼の動きを、己の神経を集中させ、







感じる。






ハァ、


そうして研ぎ澄まされた感覚を、

解放する。










「っはぁっ、んむ、」



一瞬、彼の姿も周囲も、色を失う。





「う、ぅあぁっ、ぁあっ!」

背が弓なりに仰け反る。







ハァッ、ハァ、
ハァ、ハァ………




「っは、ぅ…、ふ、…ッルーク…、」







「何だ。もうダメなのか?セシリー・キャンベル」



「っいや…、は…」




「今日のはちょっと激しかったか。
久しぶりで俺も少し加減が足らなかったようだ。…大丈夫か?」



少し呼吸が落ち着いたところで、彼が手を引いて、
草に預けていた私の身体を起こしてくれる。






「…ルーク、」


「何だ。まだ足りないのか?」

「いいいいやっ…!ああ、…本当に、…あなたには何もかも、敵わない。」

「ふん、なめんなよ。」



「…明日も、いいかな。」

「俺はいまからまた、でも一向に構わんがな。」

「う。」

「は。今日はこれまでだ。」


「ち、ちょっと待っ、まだ…」


「何だ。また腰が抜けたのか。」
「だ、だって。」


「仕方の無い女だな。」



やられっぱなしじゃないか、身体も言葉も。

「…待っていてくれ。いつか私は、あなたが腰を抜かせるほど、
凄い女になってみせるさ。」


「…お前はいい筋をしている。
俺が加減する余裕を失わせる程だからな。
お前は発展途上なだけで、まだまだこれから、だ。自信を持て。」

「…ありがとう、ルーク。」
「ふん。帰るぞ。」







終。

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