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□言いたい事と、言えない事
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「氷室!!」


火神君の声が僕の心を貫くように響いた。
指輪の話を聞き終わった瞬間に
火神君の首にぶらさがっている指輪と同じものを太陽熱に反射させて彼は立っていた。

火神君はいつだって強気だ。
表情にも、態度にも
弱った雰囲気を纏わせないそんな、彼が。
目の前の彼の事を話し始めると、少し影が入った。


「あぁ、大我」


そのあとはなんて言ったかわからない。


ぽつんと、取り残された気分は僕の胸を締め付けた。

火神君の表情を変えさせた彼が羨ましかった。


空は青い。
なのに、僕の心にはいつまでも晴れない雲が出てきた





好きなんて、言える
隙間なんてなかった。



fin

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