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□だって!だって!
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君が好きだから。
いじめたいし。
キスしたいし。
抱き締めたいし。

精一杯愛したい。


だって!だって!


走が寛政大を卒業して、俺がいる実業団に入って来て三ヶ月。
自己紹介の時の走の可愛いさにやられた奴らから守るのも大変だけど
走と同じ屋根の下で暮らせる事が何よりも嬉しい。

そう、走と俺は同棲をしている。

「は、ハイジさん。」

「ん?どうした走?」

「あの、その、明日一緒に買い物行きませんか?」

普段の強気な態度は何処へやら
整った顔を赤く染めて、俺の袖を軽く握っていて。
可愛いくてしかたない。

「いいよ、何を買いに行くんだ?」

「……久しぶりに休みだから、二人でどっか、行けたらなぁって」

……。
可愛い、可愛いすぎる。
俺は堪らず走を腕の中に閉じ込めた。
少し体温の高い走は、いつもより体温を高めにしている。
照れてるんだ。
何度抱擁しても、走は体温を上昇させてくれる。

「俺も走二人で何処か行きたい、映画とかどうだ?」

映画という言葉に走がピクンと反応する。
それもそのはず。
走の見たがっている映画がこの近辺でやっているのだ。

「い、行きたいです!」

「じゃぁ、今日は早く寝るか、楽しみだな、走。」

「はい!」

俺達は寝る準備と出掛ける準備をしっかりして
眠りについた。
走を抱きしめる事を忘れずに。



次の日。
空は青く澄んでいて、清々しい天気になった。
でも風が冷たいのでしっかり着込んで俺達は出掛けた。

走は白のパーカーに上にダッフルコート、そしてジーパン。
すらりとして細身の走にはよくあっている格好だ。

「今日も可愛いな、走は。」

「!?み、道端で!は、恥ずかしいです!」

誰もいない道なのに走は慌て出す。

「ハハッ。ごめん、ほらよく言うだろう?好きな子ほどいじめたい」

くしゃくしゃっと走の頭を一撫でしてまた歩き出す。
走と一緒に歩いて話すのが幸せで、いつの間にか映画館についていた。
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