novel・1(おお振り)
□映画
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×水栄side×
(みんなよくやるよなぁこんな場所で。田島と花井はもうアウトだし、浜田さんは相変わらずっと。はぁ・・俺も色々としたいよ・・・・)
内心、我慢の限界を迎えているのはみんなからクソレフトと呼ばれている水谷だった。彼の横には先程、花井の暴動を止めた西浦一のくせ者の栄口がいる。なぜ彼がここまで悲痛な想いをしているかを説明しなければ話は進まない・・・・。
――集合の二時間前
水谷は栄口の家の前に居た。栄口を迎えに来たのだ。先日、家に誰もいないということを聞いた水谷は前にゲットした合鍵を使用し、中に入った。
「ゆーうーと!」
そういって彼は栄口のベッドに飛び込んだ・・・・はずだった。いつもなら何らかの触感、声などがするはずなのだが、何も起きない。 違和感を感じて全ての部屋を確かめたが栄口らしき存在は見当たらない。どこにも。まったく。
「ちょ、マジでどこ?」
そういって、リビングに入った時、彼はとあるメモを見つけた。
――文貴へ
今日は俺はいないからね?毎度の事ながらベッドに飛び込んだだろうけど無駄だったねー。残念。いやホントに残念だよ。実は昨日の夜から出掛けててさ、集合の時間までには帰ってくるから直接映画館に行くよ。
by 勇人より
こうして映画館に着けば、花井と田島のキス→阿部のラブアタック→花井と田島の×××→浜田さんの告白と三連続ラブラブ。まぁ確かに耐えられないであろう。
「なぁ勇人〜どぉしてもダメ?」
「ダメ(黒笑)」
先ほどから手すら触れてもいない水谷はもう限界であった。
(これじゃあ浜田さんと変わんないじゃん・・・・もう泣きそう・・・・)