novel・1(おお振り)

□曇心ときどき晴心
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夏の甲子園・四回戦
美承大狭山との試合




―――――俺達は負けた。




あの時に――――――――



あの時に、きちんと相手の球を見切って田島の活躍を無駄にさせなかったら――


ちくしょう、チクショウ、畜生

―――悔しくて、悲しくて、どうしようもなく自分がダメなヤツに感じたりして、何回も繰り返される『もしも』を繰り返したりして、おかしくなるほどにいっぱい泣いた―――――
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