novel・1(おお振り)
□卒業という始まり
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卒業してから二週間が経った。
阿部くんと一緒の大学に進むことになった。
(もちろん精一杯勉強した)
恋人同士だったオレたちは偶然、近くにあった安いマンションを見つけて、やっと今日引っ越しをすることになった。
「廉、見てみろよ」
荷物の整理が終わって一息ついていると、阿部くんが呟いた。
「うわぁ・・!スゴくキレイだ!」
阿部くんが向いた方向を見てみると、部屋の外に満開の大きな桜の樹が見えた。
笑っていると、いきなり阿部くんからキスされた。
いつものような、
いつもと違う感覚。
ホントに阿部くんと出会えて
よかった。
「阿部くん、ありがとう」
大好きだよ。