Sad murderous intent
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警察からやっと解放された新一と蘭は、暗くなった帰り道を二人で歩いていた。
二人は会話をせず重苦しい空気の中、黙ってあるいていた。
発言をしたのは蘭だった。
「あ・・・雪・・・」
見上げると雪がちらちらと降ってきた。
「そういえば、もう12月だったなー・・・」
新一は雪を見つめながら言う。
「ごめんな、お前がずっと悩んでたのに気づいてやれなくて」
「ちがうよ、私だって目撃したこと言うべきことだったのに…なかなか言えなくて……」
「でも誰だって言えねーだろ。友達が殺害したとこを見ただなんて。気にすることねぇよ」
新一は安心させるように蘭の頭をぽふぽふ撫でた
「うん…」
蘭は新一に寂しげな表情を向けつぶやいた。
「新一は……………だよね?」
「え?わりィ、今なんて言った?よく聞こえなくて、」
「ううん、なんでもない!ちょっとさっきの絵里奈ちゃんの話を聞いて不安になっちゃって……でも大丈夫だから!」
と言って蘭は走りだしてしまった。
「お、おい!なんなんだよ?!言ってからにしろよー!」
新一も蘭を追い、走りだす。
−蘭がいいかけたこと−
−でもそれは自分の心の中で打ち消した−
−その後、蘭は二度とその不安を口にすることはなかった−
新一はずっと……私のそばにいてくれるよね?
Sad murderous intent fin.