memo

□smiling
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さくさく超短文。










青い空に高い雲。

ふやけて溶けた日々ともやっとオサラバ。
ここ数日で空気がカラリとして。
ちっとは思考もマシになるかもしれなくて。
季節の変わり目ってやつを体感中。

夏休みが終わって、久し振りに見たアンタの隣には髪の長い女が引っ付いてた。

あー、そう。

休みの間あまり連絡寄越さなかったのは、
そゆこと。
まあ前の女よりはいい線行ってんじゃねーの。

今や持っててもあんま意味無いケータイパカパカさせて。
あれ、アンタからの着歴いつから無ぇんだっけ。
なんて思ってたら女連れで前から歩いてきやがって。

ここはあれだ。
一応シカトに限るよね。
一、ニ、三歩で擦れ違って。
やっぱしアンタもシカトこきやがった。
『礼儀』としてしてやったのに。
ちえ、何か面白くねーの。

振り返ってツンツン固そーな黒頭見て、心の中でぶぁーかやっぱ死ねよって暴言吐いてる最中に。

「総悟!」

よりによってアンタは振り返る。

「チャリ置き場で待ってろ」


「・・・・・・」


ぶぁーか、ぶぁーか。
アンタなに笑顔までくっつけてやがんで。
やっぱマジ最悪。
何それ、
それ反則かもしんねー。
うあー、隣で不満ヅラのそのクソアマどーすんで。
ってか今先約指名されたのは俺サマだけどね。


誰が待ってなんかやるもんかと悪態つくくせに。
足は軽やかに跳んで、
駆け出した。





20100922


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