memo

□入り口出口
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ドライ風味?↓どぞ










勤務時間中に寛ぐ甘味屋。
今日のような日は特に、真面目に仕事なんぞやってられない。

そうふつりとサボりの虫が湧くと、習性の様にこの両足はこの店の前に俺を連れて来やがる。
いつもの様に店の爺さんに団子と茶を頼むと、店先にある長椅子にドカリ腰掛ける。
首元をキツク絞めていたスカーフに人指し指を入れ少し前を緩めると、ほぅと知らず息を吐き出した。

前日の雨で少し嵩が増した小川を眺めては、その雨からの連想のせいか昨日の記憶がじわりと脳裏に蘇る。
長椅子に両手を後ろ手に付き空を見上げると、昨日とは打って変わって雲一つ無い澄んだ青が広がっていた。


「あー、だりィ・・・・」

パトカーで入った連れ込み。
全くアイツもキてやがる。
雨降りで視界が悪いにしても、真昼間の勤務中にパトカーで入ることからして既にイカレ具合が判るってもんだ。
まあ毎度の事なんで今更なんだが、昨日は散々酷かった。

何度かこの身体を犯されて、しまいにゃ意識が朦朧としてきてもアイツときたらまだ止めねぇ。
とうとうコイツ螺子がぶっ飛んぢまったんじゃねーのと妙に可笑しくなり、俺は声を出して嗤っちまった。
それが勘に障ったのか知らないが、その後急に激しく攻め立てられその後のことは憶えちゃいない。
気が付けば時刻は既に宵の口に入っていた。

大抵そんな行為の後、どういうつもりか身体を拭くのもその後始末も決まってアイツがする。
いつも軋む身体を薄っぺらい布団の上に横たえて、されるがままにこの身体を預けるだけだ。

流石に起き上がるのもやっとだったが、何とかもたつく足を動かし無言でパトカーに乗り込む。
そしてアイツと二人何事も無かった様に屯所へと戻る。
帰ってからは体調不良を理由に自室へ直行し横になった。


「意味があると思うなよ」


随分前、最初に聞いた言葉がそれだった。

それが大して得にもならないこのカンケーへの入り口。
全く以って、笑っちまう。
身体中に舌を這わせ繋がったまま名を何度も呼ばれる。
アイツがそうやって己を抱く際、我を忘れる様はどうしようもなく滑稽で十二分に愉しめた。
この面と身体が相当お好みなようで、舐めるように見詰めるその変態じみた視線からそれは容易く感じ取られた。

言っておくがこの関係、俺が受け容れなくては在り得ない。
アイツはそれを理解した上で毎度毎度当たり前のように圧し掛かる。
ただ“それ”から逃がれもせず、付き合う自分も相当なイカれ野郎に換わりは無い。
行為の後は決まって毎回泥のように眠れるので、利点といえばそれだけだ。


最後の団子を口に入れ少し温くなった茶をすすり飲むと、先手を打って釘刺したアイツがひょっこり通り向こうの視界に入った。


「もう来やがった」


執着、執着、終着の視線から逃れるように舌打ちしながら俺は長椅子から腰を上げる。


そうして後は、出口に向かって走るだけ。







20100923
ラナウェイそごくん。このノリ何となく続いてます・・・ヘンタイ土方が、だ、大スキー


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