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□骨身にしみる
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『おい、ブルック!
知ってるか?』
『何をです?』
『巷での噂…
朝日が海から顔を出す頃、死者が甦るって話さ』
『まさか』
『俺もそう思ったさ!
だが、極めて稀にだが…そうらしいんだ
もし、そうだとしたら…
すげぇ神秘的だろ?!
まさに奇跡!』
『…船長がロマンチストだなんて、私知りませんでした…』
『茶化すなよ』
『まぁ、俺らが死んでもまた甦れるってこった』
『縁起でもないこと言わないで下さいよ』
『わはは…!
いつか人は死ぬんだ
気楽にいこうぜ!』
『よし お前ら!
“あの唄”を歌うぞ!』
『『おおー!船長!』』
『『ビンクスの酒を〜♪♪』』
『偉大なる航路』に
海賊達の声が響き渡った
懐かしきあの日
あれから50年
朝日が昇っても
奇跡は起こらなかった
「ヨホホホホ…!」