◆short


□骨身にしみる
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ーーー…


『おい、ブルック!
知ってるか?』


『何をです?』



『巷での噂…
朝日が海から顔を出す頃、死者が甦るって話さ』


『まさか』



『俺もそう思ったさ!
だが、極めて稀にだが…そうらしいんだ
もし、そうだとしたら…
すげぇ神秘的だろ?!
まさに奇跡!』



『…船長がロマンチストだなんて、私知りませんでした…』


『茶化すなよ』



『まぁ、俺らが死んでもまた甦れるってこった』


『縁起でもないこと言わないで下さいよ』


『わはは…!
いつか人は死ぬんだ
気楽にいこうぜ!』

『よし お前ら!
“あの唄”を歌うぞ!』



『『おおー!船長!』』




『『ビンクスの酒を〜♪♪』』




『偉大なる航路』に
海賊達の声が響き渡った
懐かしきあの日



あれから50年

朝日が昇っても
奇跡は起こらなかった



「ヨホホホホ…!」
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