DRRR!短編小説
□†ごめんね、
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「あれ?シーズちゃぁん、もー終ーわりーぃ?」
ぐっと顎を掴んで自分の方に向かせる。
きっとした目で睨まれたが、俺はまったく怯まない。
電灯が俺たちを照らしていて、きらきらとシズちゃんから流れている血が輝く。
「・・・俺、は、」
「うん?」
掴む腕に力を入れると、ぐ、と小さく声を漏らした。
「お、俺、・・・はっ、まだ、やれる・・・」
ずたぼろになって骨も何箇所か折れててさらに血だらけな彼が立ち上がる。
「うっ、ああああああああああ!!!」
最後の力で殴りかかってきた彼を、俺は簡単に受け止め、抱きしめる。
そして―、
「・・・・・ッ?」
片手に持っていたナイフを、彼の腹に突き刺した。
「あっ、ぐ、ぁ、」
血飛沫が俺のコートに飛び散った。
どしゃ、と倒れたシズちゃんに、俺は呟いた。
「ごめんね、こんな俺で」
こんな俺が好きになって、ごめんね。