名探偵コナン
□漆黒のアリア
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「……ジンにしては軽率な行動ね?」
「……仕事はどうだ?」
FBIに入って2週間。
赤井さんは休みなく働いていたから、私も休みなんていらない、と言ったのだけど、まだ入ったばかりだから、と言われ、休日を戴いた。
とりあえず今までの情報を纏めておこうと、マンションでパソコンを開いていれば、後ろで見知った気配が動いた。
「あ、今私の話スルーしたでしょ。」
「尾行されている様子はなかった、監視もな。」
「盗聴器とかつけられてたらどーしたの?」
「されていたらお前なら気付くだろう?名無しさん、」
「随分と信頼されてるのね、私。」
何もかもお見通し、とばかりに笑う(いやどちらかと言えば嘲笑っていたような、)ジン。
ジンの言った通り、百パーセント盗聴器、及び隠しカメラがないとわかっていたから、ジンの名前を紡いだし、こうしてジンの腰に腕を回しているのだけれど。
「逢いたかったよジン、仕事のほうは順調、」
「相変わらずお前はギャップが激しいな、」
優しく、抱き留めてくれるジン。
私が甘えるのはジンだけ。
仕事にプライベートは絶対に挟まないから、仕事関連の時は甘えられなくて、必然的に甘えられるのは少ないけど、それで十分。
漆黒のアリア