絵本百物語(辞典)

【つ】 1件

【恙虫 (つつがむし)】
第三十八“つゝがむし”むかしつゝが虫といふむし有て人をさし殺しけるとぞ。
されば今の世にもさはりなき事をつゝがなしといへり。
「下学集」などにも見ゆ。

ツツガムシ病、本当にありますから。
最近の鳥や豚インフルエンザの例をとるまでもなく、伝染病とはとても恐ろしいモノ。
とすれば、感染源を妖怪に喩えるのも当然か。
ちなみに、「つつがなく」という語源は、この恙虫がいない、ということから始まったとも言われております。
《参加追記(R)》
『ツツガ』ダニの一種。刺されると血を吸われるだけじゃなく発熱・発汗・悪寒、その他症状諸々。厄介な虫。
江戸時代はほぼ全国に渡って存在。
現在は殆ど駆除されたが、はっきり言おう、信濃川流域にはまだ生息中。特に長野県や新潟市よりも長岡市辺りが多い
昔はダニに刺されたとは思わず、妖怪が乗り移った(熱に浮かされた人の中には、奇態な言動をしたりするので)と言われたりした。



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