絵本百物語(辞典)

【お】 2件

【於菊虫 (おきくむし)】
“おきくむし”皿屋敷のことは
犬うつ童だも知れゝばこゝにいはず。

アゲバチョウ科の異常繁殖のことと思われ。
紐で括られ後ろ手に吊された姿を形取る蛹、となると…その前の幼虫時代には回りの餌となる樹木は、さながら桜に群がる毛虫のような有様だったのでは
某マンガでは「一枚〜二枚〜」と瓦を重ね、「十枚割ーっ」と正拳で見事に砕き割り、振り向いた可憐な少女が「一枚多い〜」とニタリ笑む……そんな新説お菊さんが好き


【鬼熊 (おにくま)】
第三十四“おにくま”(木曽では年を経た熊を「おにくま」という。夜更けに民間に出現し、牛馬を引き出して喰らうが、人のように立って歩む、とも)
画には馬を担いだ熊(月の輪熊らしき)があるが、馬や牛を担ぐなんて北海道のヒグマでないかい、と突っ込みたくなるトコロ。
某マンガにて“赤カブト”なる凶暴なヒグマが津軽海峡を渡って本州に来たという設定あり。
事実、有り得ない話ではない
ましてや人が容易に山には入れなかった昔であれば、さぞや巨大化した熊もいただろう(うっとり
そんな熊は、おそらく人が退治など簡単には出来なかったのではないだろうか。それこそ、伝説の鬼として語られる程に。



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