のべる2
□Medicine or Poison
1ページ/1ページ
――キミのキスは
優しくて、気持ちよくて
ボクの傷も痛みも全部包みこんで癒してくれる
それはまるで
甘い甘い薬のよう――
〜Medicine or Poison〜
「白石…」
不二は手を伸ばし、白石の首にしがみつく。
「どないしたん?」
「キスして」
「珍しいなぁ。不二クンからねだってくるなんて」
「いや?」
「そないなことあるわけないやん」
優しく不二の唇にキスを落とす。
「僕…時々、すごく不安になるんだ」
ぽつりぽつりと話し始める不二。その声は消えそうなくらい小さく、それでもはっきり伝える。
「白石といると幸せだよ。白石の隣、心地良くて、あったかいし」
でも、と言葉を続ける。
「幸せ過ぎて、怖くなるんだ。おかしいよね。会えない間より会ってる時の方が不安を感じるなんて…」
「不二クン…」
白石は不二の前髪を掻き分け、こつんと、互いのおでこをくっつける。
唇が触れそうな至近距離で白石は話す。
「いつも一緒におることは出来へんけどな、不安になる必要ないで。やって俺、ずっと不二クンのこと好きやから」
白石の熱い吐息が顔にかかり、くすぐったそうに不二が身じろぐ。
「そんでも不安に感じるんやったら……俺が治したる」
白石は再び不二に口づけた。
何も考えられなくなるくらい、深く、甘く。
不二は白石からのキスを受け入れ、体が蕩けるような感覚に陥った。
――キミのキスは
優しくて、気持ちよくて
そして痺れるような快感が全身に回り
頭も体も動かなくなる
だからこそ癖になってしまう
それはまるで
甘い甘い毒のよう――
FIN
シチュエーションは皆様のご想像にお任せします(笑)
タイトルはもちろんアルバムから。一応、白石のライブ「毒と薬」の記念小説。
遠距離恋愛って普通の恋愛より、不安になっちゃうんじゃないかなーと。
甘シリアスを目指したが、ただの甘甘に;;