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□雨と傘と
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懐かしい夢を見た。
〜雨と傘と〜
『あーした、天気になーあれっ!』
シュッ…
夕方の帰り道。
ランドセルを背負った少年が明るい声とともに、勢いよく靴を飛ばし、やがてそれは地面に落ちる。
『周!明日は晴れだよ!絶好の遠足日和だ』
『虎次郎ってばそーゆーの信じてるの?空見てみなよ』
二人は空を見上げた。
『ね?明日は雨だよ。』
『せっかく遊園地行くのに雨なんてやだよ。冷たいし寒いし…。誰だよ、雨男は』
『…意外と虎次郎かもよ』
お、俺ー!?と、慌てる幼なじみが可笑しくて周助は笑ってしまう。
ちなみに明日雨の場合、遊園地ではなく恐竜の博物館見学になる。
『観覧車乗りたかったなー。周と二人で』
『…一人で乗って落雷にあえば』