戦争の恋歌

□『戦争の恋歌』第二弾・中編
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にぃにが亡くなり、傷心していた頃

また新たな重圧がかけられた。

いつものように学校へ来た筈なのに、今日はいつもと違った。

「我が校でも従軍看護婦を募る事となった。
お前達の中に志願しない非国民は居ないと思うが、強制では無い!」

そう、看護学徒の募集がウチの女学校にも来た。

「そして、婦長として養護教員の照屋先生が従軍する!」

私達に拒否権は無い・・・と言う事になる。

否定すれば非国民になってしまう。

私達は従軍する他無かった。

「以上!」

途中まで聞きそびれたけど、先生は教室を出た。

私は久美子の机に向かい

「久美子・・・」

早速、親友の事を心配する。

「・・・ユイちゃん、志願するの?」

と聞かれ

「・・・うん、にぃにもお国の為に死んだのに私だけ逃げる訳にはいかないよ」

と答えた。

「・・・なら私も志願する!」

大人しい久美子の決断に

「・・・大丈夫なの?」

やはり心配した。
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