高潔な氷晶と病みし双色
□高潔な氷晶と病みし双色
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鎖夜はゆっくりと首を横に振った。
『好きになっても、素直になってもいいのかな...?』
初めて出た本音の言葉。
嘘も偽りも混じらない純粋な気持ち。
「華月の行動は華月の意志決定によりすべて自由だ。」
それ、私の台詞。
心の中で呟いて、ゆっくりと瞳を伏せた。
そして風介に視線を向ければ自然と目が会う。
『私、涼野君が好きだよ。恋愛対象として。』
うっすらと頬を染めながら鎖夜は言った。
「私もだ。」
『知ってる。』
通じた想い
(瞳を見ずともわかる、)
(互いの気持ち。)
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