another恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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『ねぇ、晴矢。私彼が欲しいの。協力してくれない?』
唐突に雪樺は真面目顔で晴矢に言った。
彼、基山ヒロトとの手はずは済んでいる。
彼にはこれまで通り私に気があるように振る舞って貰う。
私も私で彼に気がある様に振る舞う。
私たちが両思いだと晴矢に思わせ、危機感を持たせるのがいいと思う。
晴矢が私を見ながら何か考えてる。
表情で分かるわ。
『晴矢、今失礼な事考えたでしょ?』
今ちょっと驚い顔した。
図星だったらしい。
「そんな事ねぇよ。お前の言う彼がわかんねェんだけど?」
追及されたくなくて、曖昧に返し、話を戻した。
分かりやすいよ、晴矢。
『基山ヒロト。彼が欲しいの。』
「ヒロトォ!?お前趣味悪っ!!やめとけ、やめとけ。」
晴矢がヒロトを好いていないのを知っている。
食えない男だもんね、彼。
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