高潔な氷晶と病みし双色

□高潔な氷晶と病みし双色
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飄々と冷たい風が吹く中、校舎裏に一人の少女がいた。



少女は小柄な体を更に小さくさせ、壁に背を向け、頭を抱えていた。



寒さで体が震えていた。



その姿は何かに怯えているようにも見えた。



もういやだ。



『減らせない減らない。』



テストの順位もやらなきゃいけない事も苦しみも...



何も減らない。



どうして?



なんで私はこんななの?



やだやだやだやだやだやだ



6度目に同じ言葉を心の中で言ってやっと気付いた。



目の前に人がいた事に。



『ぁ...、』



目線を上げると共に自然と声が漏れた。



眼帯で隠れていない鎖夜の瑠璃色の瞳が目の前の錆浅葱色の瞳と目が合う。



目の前の人物は確か先日転校してきた涼野風介という人間じゃなかっただろうか?



人と必要最低限の関わりしか持ってないから定かではないが。



しかも同じクラスだったかも。



私の席は窓側の一番前だから彼の姿を見たことがなかったみたい。









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