高潔な氷晶と病みし双色
□高潔な氷晶と病みし双色
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付き合いだして間も無く、鎖夜は体育館裏に呼び出されていた。
体育館...。
それだけで彼等が待っていると分かった。
ほら、やっぱりいる。
「おせェーんだよっ!!」
言葉と共に石が飛んできた。
これは初めての経験だった。
鎖夜は石を避けられずに、モロに当たってしまった。
ポタポタと血が流れた。
どうやら右の瞼を切ってしまったようだ。
鎖夜は右目を閉じ押さえた。
少年達は初めてみる大量の血液に戸惑い、怯えた。
「おっ、お前が悪いんだからなっ!!お前が避けないからっ...!!」
そう言って少年達は逃げようとしたが、少年達の前に星哉が行くてを阻むように立ち塞がった。
「どけよっ!!」
星哉はチラリと鎖夜を見た。
「鎖夜、大丈夫?」
その声はすごく心配そうで、辛そうな声だった。
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