高潔な氷晶と病みし双色

□高潔な氷晶と病みし双色
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鎖夜は一人校舎裏に立っていた。



ここが全ての、私の日常を変えるきっかけとなった場所だ。



初めての告白も、人が死んだのも、涼野君に会ったのも、星哉に誘拐されたのも...、



校舎裏。



ここが全ての始まりなんだ。



「鎖夜。」



後ろから名前を呼ばれ、ゆっくりと振り返る。



「やっぱりここにいたのか。」



風介は鎖夜に歩み寄った。



『風介...。』



一陣の風が二人の髪を浚う。



鎖夜は風介に抱き付いた。



「珍しいな、鎖夜が甘えるなんて。」



『人前じゃないからね。』



ギュッと風介の服を掴む手に力を込めた。



『傍にいて。』









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