another恋愛ゲーム

□恋愛ゲーム
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「待たせてすまない。」



『大丈夫だよ。えっと、数学と化学でいいんだよね?』



「ああ。」



雪樺は一度バックの中身を覗き、数学と化学が入っているのを確かめた。



『うん、大丈夫、ちゃんと入ってる。』



雪樺は風介を見て、じゃ、行こっか?と言い、歩きだした。



雪樺は一戸の家の前で立ち止まり、鞄から鍵を取り出し、玄関のドアを開けた。



『どうぞ。』



「...お邪魔します。」



風介は堅苦しい言葉を言い、家に入った。



そして二階に上がっていく。



後ろからは足音がついてこないのに気付いた雪樺は風介に声をかけた。



『風介?どうしたの?』



「...なんでもない。」



遅れて階段を上がってきた風介。



雪樺の部屋に入れば、雪樺の香りといつも雪樺が愛用しているきつ過ぎない香水の香りが鼻腔をくすぐる。



『えっと、ちょっと下行って飲み物持ってくるから先に準備してて。』



風介が返事する間もなく、雪樺は鞄を置き、部屋から出て行ってしまった。



風介は雪樺に言われた通り、勉強道具をテーブルに並べた。



そして小さく息を吐き、部屋を見回した。



女の子らし過ぎない部屋。



シンプルなのに可愛いのが彼女らしいと思った。



風介がそんな事を考えていると、ドアの向こうから雪樺の声が聞こえた。



『風介、ドア開けてくれない?両手が塞がっているの。』



雪樺の言葉に私は立ち上がり、ドアを開けた。








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