another恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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「青春ね。でもそれはただ単に異性に興味があるからかもしれない。経験がないなら自分が遅れてると思って焦っているのかも。紅月さんは優秀っていう他所のイメージを守るために必死になってる。それがストレスになっているのね。」
ストレスか、そうかもしれない。
ストレスの所為で怠惰的になって、何も思えないのかもしれない。
はたまたなかなか進まないゲームにイライラしてるのかも。
同じところの何度も回る犬の様で腹が立っているのかも。
『焦ってなんかない。ストレスのない人生なんてありえない。』
でも私の内心なんて私も分からない。
なのに他人である彼女が私の内心を悟った様に言うのもイラつく。
あ、ストレスだ。
保険医の彼女は雪樺の言葉に困ったような顔をした。
『...彼が手の届くとこにいると私は離れたくなる。』
雪樺はポツリと言葉を漏らした。
「究極の見捨てられ不安ね。」
見捨てられ不安?
『なんですか、それ。』
私は見捨てられたりしない。
喧嘩の人質になれば助けてくれる。
いつも私を想ってくれている。
それなのに見捨てるとか、ありえない。
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