another恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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『えっと、基山君?』
可愛らしく小首を傾げる雪樺の姿に、素の時とのギャップを感じて少しの興奮と優越感を覚えた。
ああ、そう言えば雪樺ちゃんは演技をしているんだったな。
そう思うとその姿はもう、天使の仮面を被った悪魔にしか見えなかった。
まぁ、君が悪魔でも俺の気持ちは変わらないんだけどね...。
それも悪魔ならではの彼女の誘惑か?なんて馬鹿げた事を考えてしまう。
それを表情に出す事はないが。
勿論クラスに人間には対象的なこの2人の接点が分からず首を傾げるばかり。
ヒロトは雪樺に唇を寄せ、キスをした。
「雪樺ちゃんのファーストキス貰い〜!」
ヒロトはそう言って嬉しそうに笑っていた。
勿論雪樺はヒロトがフリではなく、本当にキスすると分かっていた。
唇なら問題ない。
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