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□恋愛ゲーム
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『晴矢だけに教えてあげる。』



雪樺はそう言って耳元に唇を寄せる。



聞きたくなんかない、聞きたくなんかない。



「やめろ!!」



晴矢は怒鳴った。



「俺はこの間お前に告白したばっかなんだ!!傷は癒えてねェし、大丈夫じゃない!!なのにお前は傷を抉る様な事平気でっ...、」



『黙ってよ、晴矢。』



雪樺はそう言うと同時に晴矢の唇に自分の唇を押し付けた。



『晴矢だよ、私のファーストキスの相手。』



雪樺は真剣な顔つきで言った。



晴矢からすればキスなんてした覚えないし(それとも今のをキスだとでも言うのだろうか)、その雪樺の真剣な眼差しから雪樺の言葉が真実なのだろうと思えた。



しかしファーストキスを覚えていないなんて、些か失礼ではないだろうか?



「いつ...、」



自然と漏れた言葉の続きを知っているかのような雪樺の返答。



『小学校4年生の夏休み。』



小学2年の夏休みなど、そんな幼い時の事はおぼろげながら覚えてはいる。



ましてやキスなどと如何にも印象に残りそうな出来事は覚えている筈だ。



晴矢は難しそうな顔をしている。



『覚えてないでしょ?』










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