短い文章

□一度でいい、君にも堕落して欲しかった
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「好きだよ、円堂君...君のその瞳」


あまりにも純粋で穢れを知らない瞳にこの落ちぶれた世界にまだそんな存在がいたのかと驚いた。


そんなのはとっくの昔に滅びたと思っていた。


今の時代において彼の存在は稀少価値だ。


だがそんな彼でも所詮は人間。


人間は堕落する。


彼もいつか堕落する。


俺のように。


どうせ堕落するなら俺の手で堕落させてやりたかった。


だから近付いた。


なのに君は堕落しなかった。


君はすごいね、円堂君。


でも俺の予想の範囲以内。


この程度じゃ堕落しないと知っているよ。


じゃないと面白くないしね。


これからはもっと揺さぶらせてあげるから。


覚悟しておいてね...?







一度でいい、君にも堕落して欲しかった



(好きだよ、円堂君...)


(君の全てを覚悟したその瞳。)








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