高潔な氷晶と病みし双色
□高潔な氷晶と病みし双色
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『私の行動は私の意思決定によりすべて私の自由よ。』
鎖夜は私に指図しないで!というように傲慢っぽく言ってみた。
これで私に興味失せればいいけど。
現実は非夢であるのでなかなか本人の希望を叶えてはくれない。
だが今回風介は鎖夜になんと返事したらいいか分からなくなり、風介は押し黙った。
鎖夜は風介が何も言い返さないのを見ると、颯爽と踵を返した。
屋上には風介だけが残る。
「私の行動は私の意思決定によりすべて私の自由、か。随分と自己中な考え方だな。」
風介はそう呟き、小さく笑った。
馬鹿馬鹿しい
(憐れだと嘲笑って、愚かだとなじって、)
(そしてどうか私を救って。)
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