高潔な氷晶と病みし双色
□高潔な氷晶と病みし双色
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少年と目が合う。
顔が赤い。
熱でもあるのかな?
...風邪引いてでも私をいじめたいなんて、どれだけ私嫌われてるんだろう?
少年は意を決意したような眼差しで鎖夜を見つめた。
殴られるっ!!
来るであろう衝撃と痛みに耐えるため目を瞑った。
しかし鎖夜の予想に反した事が起きた。
「すっ、好きです!!付き合って下さい!!」
唐突な呼び出し。
唐突な告白。
耳まで真っ赤な少年はベタな告白をベタな場所で頭を下げた。
校舎裏。
それが私と彼のファーストコンタクトの場所。
『はぃ?』
呆気にとられた私は何とも間抜けな言葉を漏らしてしまった。
鎖夜の言葉を肯定と取った少年はパッと顔を上げ、鎖夜の手を取り嬉しそうな顔をした。
「ありがとう!!鎖夜ちゃん!」
確かに私ははいと言ったがその後ろの?に気付かなかないの?
今更彼を否定できるハズもなく、私はタイミングを逃してしまった。
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