高潔な氷晶と病みし双色

□高潔な氷晶と病みし双色
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それは彼、涼野君も例外では無いはずなのに。



ファーストネームで呼んでいるのだからそれなりに仲がいいのだろう。



それよりも彼が言う"どこまでいった?"の意味が分からない。



何処まで...?



彼と何処かに出かけたことあるかって事?



鎖夜は彼が言った意味が分からず疑問符を浮かべた。



彼はいつまでも返答を返さない鎖夜に溜め息を吐いた。



「風介とキスしたりしてねェのかって事だよ。」



なんで私が彼とキスしなきゃならないのよ。



『貴方は誰彼構わす他人にキスするの?』



鎖夜がそう言えば彼は驚いた顔をした。



「お前、風介の彼女じゃねェのかよ?」



その言葉に今度は鎖夜が驚いた。



その反応から彼は自分の思い違いだと気付いた。



そして彼はニヤリと口角を上げ、鎖夜の手を掴んだ。



「俺と付き合えよ、鎖夜。」



人生二度目の告白だった。








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