高潔な氷晶と病みし双色
□高潔な氷晶と病みし双色
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あ、今私、涼野君を信じてフェンスに寄りかかった...?
鎖夜が自分自身の行動に驚いていると、晴矢が鎖夜に話し掛けた。
「なぁ、告白の返事考えてくれたか?」
南雲君は私に言った。
そういえば彼...南雲晴矢君に告白された事すっかり忘れてた。
最近は基山ヒロトという敵が出てきてしまったからね。
私にとっては告白より敵の排除が最優先って事よ。
『私を好きなんて嘘でしょ。知らない相手を好きになったりはしないもの。』
人の気持ちを否定する様な言い草。
こういうのってあんまり良くないんだよね。
結構傷付くし。
これで私から離れればいいんだ。
そうすれば私はまたいつもの生活に戻れるんだ。
「...一目惚れって言ったら?」
ワンテンポ遅れて返って来た返答。
成る程芯がぶれにくいタイプか。
厄介だ。
『一目惚れなんて信じない。私そんな可愛いワケでもないし。』
一目惚れってまず見た目に惹かれたって事でしょう?
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