Prince of tennis

□背
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初夏の真昼。

ジリジリと蒸し暑い気候のためか、青春学園の冷房完備の図書室はほぼ満員に近かった。

そして、リョーマと桜乃もその中の一人。

別に探したい本でもあるわけではなく、適当に棚から本を引っ張り出しては引っ込めた。


すると、桜乃はさっきから夢中に見つめていた棚からリョーマへと視線を移した。


「・・・何?」

視線を感じたリョーマが桜乃に目をやった。


「・・・リョーマくん、背、伸びたよね」

リョーマにしては衝撃な一言だった。

リョーマは一瞬目を丸くし、瞬時に自分が背伸びをしないで棚の上部から本を引っ張り出しているのに気付く。

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