その他
□今も昔も変わらない
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「(変わらないな、10年前も10年後[今]も・・・)」
雲雀は応接室でいつも自分が座っていたイスに腰掛け、フゥッ・・・と溜め息を吐いた。
「(ホント、何一つ変わってない・・・)」
雲雀は懐かしさに瞳を閉じた。・・・が、その瞳はすぐに開かれた。
「・・・誰?」
雲雀はトンファーを構え、応接室の扉に問いかけた。
「来ないならコッチから行くよっ」
「ちょっ、ちょっと待てって恭弥」
「っ!?」
雲雀は息を呑んだ。
久しぶりのあの人の声。
まさか・・・。とは思ったが此処は10年後の世界。いる訳ない。こんな所に。
雲雀は自分に言い聞かせ
トンファーを構えたまま警戒を解かなかった。
すると、扉の向こう側からクツクツと笑い声が。
「相変わらずだなっ恭弥!」
その台詞と共にガチャリと扉が開いた。