12/25の日記

17:50
Merry★X'mas ―姫神―
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X'mas

聖なる日




12月24日

23:30

窓から見える街の明かりやX'masという日のためのイルミネーションが下に広がり綺麗だと感じる。
あいにくと最上階にある此処、姫川の部屋だというのが憎たらしい限りだが。
だけどこんな高い所も悪くはないと思える自分がいるのも複雑な気分。


「何を観てるんだ」

「…外。つーか夜景っつーの?」


背後から声がして振り向きかけたが抱きしめられて叶わなかった。
仕方なく窓の外を見続ける。

飽きないからいいが。

白や黄色の光の波に色鮮やかな赤や青、緑等の光が入れ換わり輝いているイルミネーション。遠くにはタワーがあり、X'masムードにライトアップがされていてこれもいい。

視界一面に広がる光に神崎は心澄まされる心地になった。



「キレイだよな…。あ、そういや皆はもう帰ったのか…?」

「ああ」

今日は、姫川の家でX'mas
パーティーをしていた。

勿論、他の奴も居た。

時間も時間でお開きになったが、神崎だけ別の部屋へと留められた。


そして今に至るわけだが。

「邪魔な奴らは居なくなったな…」

「…それはてめぇだけだろ。ん…」


背後から抱きしめられたまま顔を少し振り向かされてキスをされる。


酒が入ってるせいか、何なのか触れた唇以外も熱く感じてくるのが解る。


「は…ぁ」


「あいつらのお前好きはウザイくらいだ。X'masパーティーもお前抜きじゃしないとか奪還するとか煩いから俺も(わざわざ部屋提供して/押し掛けられた)付き合ってやったんだ。今からは俺に付き合うくらい良いだろ」


「…っ、付き合わないなんて言ってねーだろ」



他の奴らの文句を言われ神崎はムッとするも、最中も施されるキスに流されて。


こんなに甘い気持ちになるなんて、な。



「MerryX'mas…」

「MerryX'mas…」


12月25日

0:00


イヴから聖日へと変わる時刻。

ピピッ…と時刻の変化を告げるアラームが聞こえたから日付が変わったのだと気付く。

いつの間にか外の景色に白い雪が舞っていた。
神崎は薄く開く瞼の隙間からそれに気付くとパァっと窓の外を観た。

「あ、雪だぜ…朝にはつもるかもな…」

「へぇ、朝まで居てくれるのか」

「っ…イチイチ聞くな」

「ホント、てめぇは酒に弱いのな…」

「うるせー…酔ってねぇし」

普段より威嚇さのない神崎の様子に軽く飲んだシャンパンで酔ったのかと姫川は呆れる。
まぁ、それでも騒がれるよりは余程良いだろう。
酒の入る神崎は大人しくなるし可愛い。

口は悪いままだったが。

そのままの姿が好きだから。


夜はまだこれから。

どうやら、ホワイトクリスマスの朝を一緒に迎えられそうだがそれはまた別の話。



Happy Merry X'mas

2012★

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17:49
MerryX'mas ―古男鹿―
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X'mas

聖なる日

12月24日

23:50

姫川宅でのX'masパーティーに半ば夏目からの強制的な誘いに呼ばれ、断る理由も無くて男鹿と古市は参加していた。
だが流石に時間も時間でお開きになったからゆっくりと並び歩いている。


「楽しかったなー」

「ああ、そだな」

「あー、ベル坊寝たままだな」



男鹿の背中で眠るベル坊の姿に寒くないように古市はフードを深めてやった。


夜も深まる時間なのに、流れるクリスマスソングや笑いあうカップル達、サンタのコスプレをしている店員の姿は健在でまだまだ街はX'masムードに騒々しい。

いつもはもう静かなのになぁと古市は思う。

まぁ、これも年に一度のイベントだから仕方ないといえば仕方ないか。


ふと、男鹿を観る。
少し先を歩く男鹿はコートのポケットに手を突っ込んでいた。

古市は徐にそのポケットに手を突っ込むとぎゅっと手を握った。


「…あ?何だよ…」

「男鹿の手冷たいなぁ…」

「だから手入れてンだろ…っつーかお前手袋してたろ。何でしてないんだよ」



確か古市は手袋を着用していたのを男鹿は覚えていた。
なのにポケットに手を入れられ掴んできた手は素手であったから男鹿は首を傾げる。
そんな問いかけに古市はにこりと笑みを浮かべた。


「男鹿と手を繋ぎたいから。外した。」


「…浮かれてんなバカ」


「あ、照れた?てかいいじゃん。こんな時間だし。あ、雪だよ男鹿ー!」


ぎゅっと繋がれたままの手は冷たかったはずなのにそこから伝わる熱は確かに暖かくて。


男鹿はほんのりと照れてしまう。


それを見抜かれて悪態吐くも古市はまた笑って浮かれたように降りだした雪に騒いだ。



ひらりはらり


雪が舞い散るように落ちてくる様子は街の明かりやイルミネーションに映えて綺麗だと感じた。


「綺麗だね」

「…ああ」

「ホワイトクリスマスになるといいね」

「積もったら雪だるまでも作るか」


「…男鹿、ムードぶち壊しだよ」


「知るか」



12月25日

0:00

クリスマスカラーにライトアップされたタワーの方から鐘の音が聴こえる。

Happy Merry X'mas!


そんな歓声がどこかのお店から聞こえてきた。


「男鹿、MerryX'mas」


「あ、ああ。MerryX'mas…」


今年もあと少し。



来年も一緒に過ごせるといいね。



Merry★X'mas

2012





★―
時間列対象な感じに書いてみました。

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