記憶を継ぐ者
□命の代価
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さきほどの放送で街の人達は怒り教会前に集まって教主に説明を求めていた
「…くそ!!あんな小僧に私の野望を…冗談じゃないぞ。これまでどれだけの投資をしたと…」
「ほーんとせっかくいいところまでいったのに台無しだわ」
突然女性の声が聞こえ、そこには黒髪の長い女性と巨体の男がいた
「久しぶりに来てみれば何この騒ぎ。困った教主様ねぇ」
「あ…あんた達どういう事だ!!あんたがくれた賢者の石!壊れてしまったじゃないか!!あんな、ハンパ物つかませおって!!」
「いやぁね。あなたみたいなのに本物渡すわけないじゃないの」
「ぐ…この石を使えば国を取れると言ったではないか!!」
「ん――そんな事も言ったかしら?こっちとしてはこの地でちょっと混乱を起こしてくれるだけでよかったのよね。それとも何?あんたみないな三流が、一国の主になれると本気で思ってたワケ?あははははは!!ほんっとおめでたいわぁあなた!」
教主は侮辱され歯を食いしばっていた
「ねえ、ラスト。このおっさん食べていい?食べていい?」
「だめよ。グラトニーこんなの食べたらお腹こわすわよぉ。こんな三流…いえ、四流野郎なんか食べたらね」
「ぬああああ!!どいつもこいつも私を馬鹿に……」
教主は女性に殴りかかろうとしたが
ズカッ
女性の指が鋭く尖り教主の頭を突いた
「あなたは、もう用済みよ」
指を抜くと教主の頭から血が吹き出した
「あーあ、せっかくここまで盛り上がったのにまた一からやり直しね。お父様に怒られちゃうわ」
女性は指を戻しながら困ったように言った
巨体の男は教主を見て口を開けてに〜と笑った
その舌には女性の胸元と同じイレズミ
「さて、次はどんな手を使おうか…」
―ぼり―
―ごきん―
「おや、食べちゃいけないったら」
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