頂き物・捧げ物

□夏祭りで知り合いに会うと気まずくなってしまう
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今日は江戸一番の花火大会がある。
そこでは10000発の花火が打ち上げられるらしい。

ヅラをデートに誘った。
恋人って、本当にいいよな。うん。



「ヅラ、待たせたな」

「遅いぞ、銀時!!」

「わりわり。…やっぱ似合ってんね、浴衣。」

「全く、何故貴様とデートする度に、女装せねばならんのだ」

「いいじゃねぇか。お前攘夷志士だろ?変装も兼てだよ。
それにお前、俺と堂々とイチャイチャしてぇだろ?」

「調子に乗るな!!」

淡い青色の(女物の)浴衣着たヅラは…やっぱり、かわいい。
いや、普段もだけどよ。
ヅラ子のときとはまた違う化粧で、これはこれでいいと思う。
右の首筋に長い髪の毛を束ねて、さらに女らしくて…。
本当に男?ってくらいに。
さすが銀魂のヒロイン。

「まだ花火までに時間あんな…。夜店、回るか?」

「そうだな…。」

「手、つなごっか?」

「…好きにしろ」

うわ、手ちっさ…。手首細い…。白い肌…。
握りやすくて、いいなこれ。
強くしすぎると潰れそ…。


「あ、旦那じゃないすか」

「沖田君…!」

ヅラは条件反射で下を向く。
手を強く握り締めた。

「デートですかィ、このこのー。」

「あー、そんな感じー?
沖田君はアンパンマンの如く、パトロール中?」

はぐらかす様に曖昧な返事をする。
沖田の目が光った気がした。

「そうでさァ。じゃあ俺はこれで。」



「ふぅー…行ったか?」

「そうだな…ってか、銀時、痛い痛いッ!」

あ、しまった。握りすぎてた。
さっと力を緩める。

「あ、わり」

ったく、折角良い雰囲気だったっつーのに…。

「万事屋じゃねェか。…女?」

「げぇ、大串君」

「土方だって言ってんだろ!!」

…まぁ、なんとなく予想は出来てたけどね。
沖田君と言えば土方君。なんかセットなイメージだからね。

「いいだろー、俺の女だ」

フン、見たか!!たとえ天パでもマヨよりかは先に彼女つくってやったぜ!!
アレ?彼女なの??

ふと、彼女(ヅラ)を見ると…鋭い目つき。
コイツ…沖田はそこまででもないが、土方のことは死ぬほど嫌ってんな…。
うわ、俺を睨むな!!

「ん、じゃぁ…俺たち急いでっから!
カレーパンマンの如くパトロール頑張って!!」

「なんでカレーパンマンだ!!俺はロールパンナ派だ!!」



「…銀時ィ、もう帰らんか。神経がもたん。」

「大丈夫だって。俺がついてんだろーが」

「………うむ。」

納得しちゃって…かわいいな、オイ。
襲うぞコラ。


「よぉ、万事屋じゃねェか!!こんなところで何してんだ!?
デートか!?良かったー、コレで完全にお妙さんは俺のも…」

「帰る。」

「こんのクソゴリラァァァ!!空気読みやがれ!!
まてよ、ヅ…ラ子ッ!」


「なんでいつも俺、こんな扱いなの…?」




「オイ、ヅラ!待てって!」

ヅラの腕を掴む。
しかしヤツはまだ止まろうとしない。

「忘れたのか!?俺は攘夷志士だぞ!!女装してるとはいえ…もしバレでもしたら、
他の攘夷党の仲間達に示しがつかん!!」

「だぁから…俺がいんだろぅが!!」

思い切りヅラを抱きしめる。
すると、震えだした。
俺の胸元を握り締める。

「…そんな…いつまでも貴様に背負われていては…俺は自立できんではないか…」

「はァ?なんで自立する必要があんの?」

「…………は?」

ヅラが間抜けた声を出す。
その声に少し笑えた。

「俺の嫁に来るんだろ?お前」

「え!?…ま、ぁ…そう、なるのだろうな…しょ、将来的に…?」

ゴニョゴニョと、少し照れたように呟く。

「そうだろ!?だったら旦那は嫁を背負うのが仕事だろーが。
お前は黙って背負われていればいーんだよ。」

「…そんなものなのか?」

「そんなもんだろ。」

ヅラを抱きしめたまま、座った。

気がつくと俺たちは川岸にいて、草原の上。
少しケツがチクチクするけど…ま、いっか。

「あ…」

花火が咲く。
二人で見る花火はとても綺麗で幸せ。

「綺麗だな、銀時…。」

「ん。ヅラの方が綺麗綺麗ー。」

「ヅラじゃない桂だ。」

…ムードぶち壊す発言しやがって。
まぁ、そこがヅラらしいっちゃそうなんだが…。

髪の毛にキスを落とす。

するとヅラは照れながら、俺の唇にキスしてくれた。


「…積極的。」

「…煩い。」

来年も再来年も、またその次の年も…
ずーっと、一緒にいような?
んでもって、一緒に花火見よう。

早く、俺の嫁になれ。




*おまけ*

「あのォ〜婚姻届出しに来たんですけど〜。」

「いや…男同士は…」

「何だとこのやろう!!『愛さえあれば、何でも出来る!!』んだよ!
アントニオ猪木だって言ってただろーが!!」

「よせ、銀時…。」

「よし、決めた!ヅラ、モロッコ行くぞ!!モロッコ!」

「…性転換しろ、というのか!!ふざけるなァ!!」




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如月様、遅くなりまして申し訳ないです。

リク通りになっているでしょうか…?

甘い?甘いのか??
馬鹿なだけな気がする…!


お粗末様でした(逃)
リクありがとうございますたー!!

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