桂総受け@

□黒い長髪のヤツを見ると貞子より電波が浮かぶ
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北斗心軒。

それは、かぶき町にある一件のラーメン屋。

最近、メニューにそばを加えた。




「いらっしゃ・・・ってアンタか」

「久しいな、幾松殿。」

幾松と桂小太郎。

幾松は店の店主。
夫を攘夷志士に殺され、攘夷志士と侍を激しく嫌っていた。
しかし、攘夷志士には酷い奴らだけでないと知った。

そのきっかけになったのが、桂小太郎。
「狂乱の貴公子」「逃げの小太郎」と異名をもつ攘夷志士。
北斗心軒でウエイター(?)をやっていた経験あり。
好物はそば。メニューにそばがあるのは彼のせいである。


「なんか、髪の毛短くなった?」
「・・イメチェンだ。決してハゲの進行などではないからな。」

幾松にはそれが嘘だということくらい、わかった。
深く聞くつもりもない。

しかし、幾松は、密かにあの長い髪の毛が好きだった。
好みがスポーツ刈りだというのは嘘じゃない。
でも桂は別だった。
女の自分でも羨ましくなるような、あの長髪。

でも、短髪になった桂にもときめいているのだが。


幾松は一回、咳払いをする。

「あ、あのさ、メニューに・・・」
「幾松殿、ラーメンひとつ」

ラーメンンン!?
なんでだよ!メニューみなよ!
好物のそば入れたんだよ!
そば食え、そばォォォ!!

「あーハイハイ、ラーメンね、ラーメン。
ラーメンなのよね?そばじゃなくてラーメン」
「? 幾松殿?」

本当に、むかつく男。
でもそんな男に好意をよせているのは紛れもなく、自分なのだけど。


「・・今日は天気≠フ方はいいのかい?」
天気≠ニは真選組のことに値する。
「あぁ、快晴だ。だから、来た」
ズルズル、ラーメンを勢いよく啜る。

そんな姿も愛しい。

「・・・ん?」
「・・なんだい、口に合わなかった?」
桂の疑問系の言葉に不安を覚え、聞いてみる。

少し、気合いれてつくったんだけど・・


「・・・うまい」
「は?」
まさかの一言に思わず聞き返す。

「前より、味が深くなったような・・うん、うまい」
「・・・よかった」
安堵の声を漏らす。

「足りなかったものを、補えたのだな。」
桂は笑顔を幾松にむける。
幾松も表情がやわらかくなる。

足りないもの、たりたのなら、それはアンタのおかげだよ。
他の誰でもない、アンタだ。


また、食べに来なよ。
その時にはまた、
味に深みが出ているはずだから。

それまで、私、待ってるからさ。




「また、来る。」





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幾松サン、かっこよすぎる。
美人すぎるよ、ホント。
惚れそうです。どうしよう。

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