その他

□賭け事勝負事件
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「荻ー!荻荻荻荻萩荻ー!」

「そんなに何回も呼ばなくていい!そして『萩』を混ぜるな!」

昼ごろ飯時。
俺にとって一番メンドクサイやつが来た。

「あっのさー!俺いい事考えたんだけどさぁー!」

またこいつは…
めんどくさいやつがめんどくさいこと考えてめんどくささが2割増しだ。

一回深い溜息をついてから 何だソレは、と一応聞いておく。


「ホラ、今あそこでお前の部下の剣持と岩崎がさ、トランプやってんだろ?」

「職務中に何やってんだあいつらは!!」

「おーいもう昼休み入ってんぞー仕事馬鹿」

「お前にだけは馬鹿扱いされたくない…で、何だ。飯食いに行くか?」

すっかりコイツのペースで腹が立つ。

「まだ話は終わってねーぜ。あいつらのトランプでどっちが勝つか賭けようぜ」

また突拍子の無い事を言い出した。
しかしここで断ると、『何、お前負けるのコエーの?』とか言われるのが目に見えている。
これ以上ストレスを溜めたくは無い。

「…あぁ、いいぞ。何を賭けるんだ?」

「今日1日相手の言うことをきく!ってのはどうよ?」

「…ほう。緒方にしてはいいこと言うじゃないか」

荻さんの天然ドSが発動する。
しかし緒方は荻野そんなドS顔を見てもケロッとしている。

「要は、勝てばいいんだ。」

「ま…そうだな。後で泣きごとかくなよ?」

「そりゃこっちのセリフだ。で、お前はどちらを選ぶ?」

「俺が勝負を吹っ掛けたんだし、お前から選べよ。」

「余裕だな。」

「あったりめーだ!!警護課のユズキングなめんじゃねーぞ」

その言葉に荻がニヤリ、と笑う。
正直緒方にとって、荻のドS顔より荻の笑っている顔のほうがよっぽど怖い。

「じゃー遠慮なく先に選ぶぞ。俺は…そうだな、剣持だな。」

「じゃ俺はイワサキングだな」

「名前の最後が「き」だったら全部キングなのか。」

それじゃキングじゃないだろ、と一応つっこんでおく。
他愛もない話をしているうちにトランプの決着がついたようだ。


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