ハンプティ・ダンプティの囁き

□届け…
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雨に濡れて立ち尽くしていた。

冷えたこの手を伸ばすけれど


暖かさは どこにも無くて。



パズルのピースを集めて虚像を作ったけれど


平面じゃない貴方の笑顔だけが


欲しかった。




はためき はためいて

時計台に飛ぶ鳩の群れ


かじかむ かじかんだ

私の指をすり抜けて



雲から差した

その光を






私に ください。





雨が止んで 手が解けても




私の雨は 止まないまま。

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