ハンプティ・ダンプティの囁き

□コオリ
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コオリが溶けて 口の中を冷やす

その感覚が好きで いつも頬張っていたっけ

溶けて とけて トケテ

熱を奪って 小さくなってく

最後まで我慢できずに噛み砕いて

後からなぜか ほろりと淋しい

いつか消えてしまうのに

生きていくのはなぜだろう

限りがあると分かっていても 必死でもがいて モガイテ

光へと手を翳して

助けを求めるのに その手を払われて

また底まで滑り落ちていく

ソレハ、ダレ?

ソレハ、ワタシ。

今日もコオリを噛み砕いて

溶けた雫が 涙と共に滴り落ちる

儚いハカナイ物なのに 光を放つその姿

コオリのように冷たいままで 今日も私はいたいと願う

手をとって貰える その日までは。

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