ハンプティ・ダンプティの囁き
□偽りは真実となって。
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新聞に並べられた文字が
ふわふわと浮かんで見える
間違った報道に躓いて
立ち止まった、自分。
そこにもう 真実は無い
偽りばかりが徘徊する
世間の目から逃れ疲れて
転がり込んだは新しい
偽りが芽を 吹き出す場所
絶望しても 渇望しても
与えられる餌は無く
懇願しても 哀願しても
手に入るのは同情ばかり
新聞の紙面に踊る活字が
情けない私を煽る
破り捨ててしまいたいけれど
真実という偽りに溺れてしまった私は
もう、戻れない。