コードギアス

□鬱懐 の 紅い 華
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ねぇ、ルルーシュ。

私はね、貴方と一緒なら、どこへでも行けると思ってた。
事実、どこでも、どこまでもついて行く。

でも、それは少し、真実とは違っていたみたい。

私がそう思っているだけでは、駄目だったの。
貴方が私を望んで、初めて二人で一緒に、どこへでも行ける。

 
 
―…ねぇ、どうして?
 
どうして、私に生きろと言ったの?
どうして、私も一緒に連れて行ってくれなかったの?
 
『生きる』なんて、貴方がいなくちゃできない。
『死ぬ』時は、貴方のそばじゃなきゃ、嫌。
 
ねぇ、ひどいわ。
あんな言葉、『死ね』より残酷すぎる。
 
 
ねぇ、ルルーシュ、知ってる…?
 
『さよなら』がどんなに辛いか。
『愛する』のが、どんなに…どんなに、辛いか。
 
辛さが、私の愛の証。
貴方は知らない、私だけが持つ証。
 
貴方が、知ってくれないのなら、

 
 
 
 
 
―…もう、やめてもいいよね…?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
≪鬱懐 の 紅い 華≫
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『お前は優秀な駒だった』
 
何度も、何度も、カレンの頭の中に響く―…酷く優しい声。
あれからどれくらいの時が過ぎたというのか、まだ、耳から離れないあの声。
 
「……ちがう…」
 
カレンは自分でもびっくりするほどかすれた声で、無意識に声を漏らした。
―…ちがう。
耳から離れないのは、この言葉じゃない。
 
泣きたくなるのは、この言葉の所為じゃない。
こんな、優しい言葉じゃなくて、もっと、もっと……
 
 
 
『カレン、君は生きろ』
 
 
 
―…もっと、残酷な言葉。
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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