コードギアス

□vs hellcat
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「ゼロ!なんですかあの巨大C.C.は!?」
 
「ゼロ!!蓬莱島全土が謎の大揺れに見舞われてます!」
 
「てゆうかC.C.のキャラ違くね!?」
 
 
 
…突如として豹変してしまったC.C.を元に戻すべく、『Cタケ』を捜し求め、いろんな珍キノコを食べさせてみたものの、どれもCタケではなく…。
結局、最初よりも相当酷い状態…巨大化(手はドリル仕様。目からビーム光線可。性格はいじめてオーラ全開のまま、若干前よりヤンデレ)C.C.となってしまったのだ。
黒の騎士団員はまさにてんやわんやで、対応に追われていた。
 
 
 
 
 
 
≪vs hellcat≫ 
 

 
 
 

「…大変なことになったわねぇ」
 
ゼロの部屋で、ルルーシュと二人きり。
カレンはため息を零しながら言うと、ルルーシュがイライラしながら怒鳴った。 

「カレン!さっきから言ってるが、なんでそんな他人事みたいなんだ!」
 
「実際他人事だもの」
 
「お前は、心配じゃないのか!?」 
 
「…あの女なら、どっかに行っちゃっても死ななそうじゃない。ほっとけばいいのよ」
 
「なんだと!?」
 
「なによ!!」
 
二人ともぴりぴりしているからか、さっきからずっとこんな調子だ。
そしてまた、沈黙が訪れる。
 
「…っ、俺はC.C.をつれもどしに行ってくるからな。…勝手にしろ」
 
そう告げて、ルルーシュはC.C.の発したビームで焦げ痕のついたマスクを装着し、本当に足早に部屋を出て行ってしまった。
 
「…なによ」
 
カレンはソファにうずくまり、膝を抱えこんだ。
 
「…必死に、なっちゃってさ…」
 
俯いたら、目から涙が零れ落ちた。
ぐず、と鼻をすする。
 
「…私だって、…ずっと、怖かったのに…会いたかったのに…」
 
カレンはつい先日、ブリタニアの捕虜から解放されたばかりだった。
独房に入れられ、自由を奪われ、リフレインを打たれそうになって…。

それに比べれば、C.C.の性格の異変なんてどうってことないじゃない。
むしろ、あの高慢な女がいなくなってラッキーってもんだわ。…そりゃ、ちょっとは、…大分、物足りない感じがするけど…。
 
「そんなにC.C.が好きならあっちとよろしくやればいいじゃない!!なんで、なんであたしがこんな…泣いたりしなきゃいけないのよ!」
 
そう言って、カレンはソファの座席部分をぼすぼすと殴った。
動きを止めると、涙が拳にぽたりと落ち、筋を作りながら流れていった。
 
「…はぁ…はぁ…っく、ぅ…〜〜っ」
 
視界がみるみるうちに翳み、瞬きをするとぱたぱたと音を立ててソファの色を濃くしていった。
カレンはそのまま突っ伏し、しのび泣いた。
ヤキモチを妬いている自分が醜くて、恥ずかしくて…それでも哀しくて。
いろんな気持ちがぐちゃぐちゃに絡み合って、それが涙となって溢れ出す。
 
 
 
やがて泣き疲れ、…カレンはそのまま意識を手放した。

 
 
 


 
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