〜コラボレーション企画〜

□あなただけ…… <なーちゃん&ゆみのコラボ>
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ーあなただけ……ー
(なーちゃんバージョン)



リディアは……はっきり言って鈍い、と僕は思う。
僕と出会った初期の頃はリディアは警戒心の魂だった。
でも今思うとそれは僕に対してだけ。
他の男が近づいて口説きにかかっても、自分が口説かれていることにすら気づかない。



僕にとってリディアは特別だ。
でも、リディアにとっては?
僕は特別なのだろうか?














ある日のことだ。

「エドガー様。」
レイヴンが話し掛けてきた。

「ん?なに?」

「郵便物の中にこんなものが…。」

「…?」
レイヴンがリディアに渡したのはピンク色の便箋だ。
リディア宛てで、しかも贈り主が男……。



ガタンっ



エドガーは椅子から勢いよく立ち上がる。



リディア……。
キミはまたやらかしたのか!!


「あの…エドガー様…?」
レイヴンが心配そうに声をかけた。

しかし、エドガーはそれどころではなかったようだ。
ものすごい、…嵐のような勢いで書斎を出て行ってしまった。












その頃。
リディアの部屋では。

「なあリディア。今日の紅茶はものすごく美味いな。」
ニコがのんびりとした声で言う。

「今日は高級のアールグレイですって。」
リディアもお菓子をつまみながら答える。



しかしそこに嵐がきた。


「リディア!」



「「!?」」 ニコとリディアは驚いて同時にソファーから飛び上がる。


「これはどちら様かな?」
エドガーはすごい剣幕でリディアに手紙を突き出す。

「え…?」
リディアは受け取った手紙を眺めて、
それからあぁ、と納得したような顔でエドガーを見上げた。

「それ、この前の夜会で会った人よ。」

「へー?」

「……まさかあたしの不貞を疑ってたりする?」

「いや。」
エドガーはそっけなく答える。

「……ちょっとお話がはずんだだけなのよ。」

「ああ、どうせキミのことだ。そのお話とやらの 中で無意識に魅力をばらまいて来たんだろーね。」

エドガーの言葉にリディアは呆れた溜息をついた。
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