★小説〜伯妖現代版〜★

□8〜想いを伝えたくて……(後編)〜
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「彼女って、結構長風呂だったんだ」

見た目で判断しては悪いが、ゆっくりとお風呂に入る感じには見えなかったので、エドガーからすれば意外だった。
でもいくら長風呂と言っても、エドガーがこの部屋に来てから1時間以上は経っている。
もしかして、足が痛くてお風呂から出られないのだろうか。
さっきまで頭の中は、リディアの裸姿を少しだけ妄想していたが今は違った。
さすがのエドガーも心配になってきたのでそのまま、お風呂場のドアを開けた。
入った瞬間、さっきまでの心配は頭から消えた。
壁に頭を傾けてリディアは眠っていた。
タオルで巻かれていた髪はほどけて、彼女の甘い色の髪が湯船に広がり、胸をうまい具合に隠していた。
おまけに頬の色が赤く染まっており、エドガーを誘惑するにはもってこいだ。
そういうのを見てしまうと足の方も、自然と彼女に向かう。
目の前まで来た時には服を濡れるのも構わず膝をついた。
以前海で裸の彼女と密着をしたことがあるが、あの時は見てはいなかった。
まだ男に捧げたことがないであろうその裸は、純粋なくらいに綺麗だ。
ベッドの中の裸の女しか知らないエドガーにとってその姿は新鮮だった。
リディアを抱きたい……。
そんな欲情がエドガーを襲う。
そして、唇をゆっくりとリディアのそばに近付けていく。




                  
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