短編
□俺に出来る事
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ダダダダダッー
ガラッ
「遅刻でござるぁぁああ!」
今は朝のHRの時間。そんな時間にやって来たのは真田幸村だ。
「旦那おはよ。てか騒がないの!」
そう幸村に話しかけたのは一番後ろの席にいた佐助だ。
「真田遅いぞ!まぁいい、さっさと席に着け」
「も、申し訳ないでござる;」
先生に注意され、佐助の隣にある自分の席に座ろうとしてふと幸村は気づいた。
"政宗殿がいない"
「佐助、政宗殿は!?」
「あぁ、俺様も気になってたんだよね。伊達ちゃんまだ学校来てないんだよ」
「な、なんだと!?」
幸村の恋人である伊達政宗は幸村の前の席なのだが、そこに政宗の姿はない。
幸村と佐助がそんな会話をしていると、それに気づいた先生が話しかけてきた。
「あぁ、伊達なら今日は休みだ。風邪を引いてしまったらしい」
「えぇ、伊達ちゃんが風邪!?大丈夫かなぁ…伊達ちゃん1人暮らしなのに…ねぇ、だん………先生、幸村君がいませーん」
「は!?」
「うぉぉおぉおお!!政宗殿待っていてくだされぇぇえ!!」
幸村は先生の言葉を聞いた瞬間教室を飛び出し、そう叫びながら政宗の家へ向かって走っていった。