08/01の日記

22:42
エースとサボ
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*エースとサボが一緒に航海してたら設定!



今日も波は穏やかで、いい天気だ。
少し、暑い気がするから次の島は夏かもしれない。そんなことを思いながら、方角を確認していたら。

「サボ!」

バアーン!!
今起きたらしいエースことこの船の船長はきらきらした笑顔で、朝の挨拶と朝食を食べるという同時進行でやってきた。
口の回りにパンくずをつけて。
いつも行儀悪いなと注意しても聞き入れてもらえないので、今はもう諦めた。
そういえば、ルフィもエースと似たようなことしてたな。ルフィはどちらかといえばエースのほうが好きらしく、よくぶつくさいいながらも、エースの後をついてまわっていた。それを少し微笑ましくも、羨ましいような……複雑だ。

島を出て、なんやかんやあって、結局はエースと一緒の船に乗って、こうして航海士兼副船長を世の中わからない。
本当は、船長は強い方がしようとエースが言ったのだが、俺は断った。
エースとルフィはどことなく似ていた。
人を惹き付ける、吸引力のようなものを持っていることに。生まれながらにして、人の上に立つ、立つことの出来る人間なのだと、ずっと思っていたからだ。
だから、船長はエースに譲ったが、納得がいかなかったエースは終始ぶつくさいっていた。そういうところもルフィによく似てる。

仲間が出来てからは、あまり言わなくなったけれど。
しかし、海にでるというのにエースは航海の知識が全く無かったことに驚かされた。
この分だとルフィもか……胃が痛くなるのであまり考えないようにしておこう。

仲間も何人かできたが、航海の知識を持っている奴はなかなか出逢えず、また、エースの右腕たる存在も現れず、結局、この二つを俺がやる羽目になった。
というか、副船長はそんな早くに決めることないと何度も言ったのに、エースが俺の背中を預けられるのはお前しかいない、と真摯に見詰められ言われてしまえば、何も言い返せない。
卑怯だ。
女なら確実に惚れていたろう、そんな天然タラシにチクショウとか言ってやった。

「サボ〜、一緒に飯食おうぜ!」

「俺はもう食べた。エースが起きてくるのが遅いんだよ。つうか、引っ付くな!」

この偉大なる航路では、なにも信じられない。
俺たちの命はこのちっぽけな羅針盤に預けるしかない。
だからこそ、余所見など許されない。


「あともう少しで、次の島に着くと思う。気候がこのところ安定してきたろ?」

「そうだな、……」


ぶっすー。
そんな音が聞こえてきそうだ。
ルフィと離れて、俺と再会してから、子供のときより、子供っぽくなった気がする。
小さいときはこんな風に引っ付いてきたり、子供染みた表情もしなかったように思えた。
なにがあって、エースはこんな風になったのか。
まあ、こっちのが昔に比べたら可愛いものだからいいのだけれど。

「まーた、船長は、サボさんに迷惑かけて。」

船員の一人が呆れたように声をかけた。
それに笑っていう。

「いいんだよ、エースと俺は義兄弟なんだから。」

迷惑じゃない。
むしろ、昔よりもずっと兄弟らしく、なった気がする。

そういう前に、無言でエースが俺の足を軽く蹴った。


……反抗期なんだろうか?

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