長編

□序章、そして旅立ち…
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と、その時…

戸口で コォン!! と何かがぶつかる音がした。驚き、思わず人々は話を止める。


「私が見てきます。」

ひなこがそっと戸口を開ける。

と………


「きゃあっ!!」

ひなこの悲鳴を聞き「どうした!?」と村人達も駆け寄った。

「く…黒羽の矢が…」

よく見ると、戸に黒い羽の矢に紙がくくりつけられたものが突き刺さっていた。かずえが勇気を出してそれを引き抜き、紙を開く…と、脅えたようにそれをとりおとした。

「…血…血で…」

紙を指差し、震えるかずえを藤兵衛が支えた。そして落ちた紙を明日夢が拾い、バッと開く。

「えっ、血文字!?」

そこには薄汚れた血文字で2、3文が書かれていた。


「『四ッノ国、集マリシ所、闇在リ。四国ニ行クベカラズ』…何だコレ!?」


紙を藤兵衛に見せる明日夢。

「こ、これは一体…どういう…」



…それが全ての始まりだった。

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