長編

□Sector.2 『秘宝と奪取』
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―街……―

ハ・デスはコンクリートの塊に腰掛け、地面に槍の先端を突き刺してじっとしていた。その周りをネオゾビルたちが守っている。
そこに、ボウケンジャーとマジレンジャーが現れた。

「やはり来たか。魔法使いのガキどもと……何だったか?」

ハ・デスはわざとらしく笑う。

「冒険者だ!文句あるか!」

負けじと真墨が言い返した。ハ・デスはそんな真墨を見て鼻で笑った。

「くだらん。邪魔をする輩は排除するのみ!」

ハ・デスが指を鳴らすと、ネオゾビルたちが素早く身構えた。
それを見、明石はアクセルラーを取り出す。

「皆、いくぞ!レディ!」

『ボウケンジャー!スタートアップ!』

薪人らもマージフォンを取り出す。

「俺達も行くぞ!」

『天空聖者よ、我等に魔法の力を!魔法変身!"マージ・マジ・マジーロ"!』

お互いにボウケンジャー、マジレンジャーに変身した。
同時に、ネオゾビル達が襲いかかって来る。
ボウケンレッドが、一番に進み出た。

「気を抜くなよ!"ボウケンジャベリン"!ハァ!」

どこからともなく赤い槍状の武器を取り出し、ネオゾビルを次々と斬り倒していく。それに続いて、ブラック、ブルー、イエロー、ピンク、シルバーも飛び出した。

「遅れをとってたまるか!"ラジアルハンマー"!くらえー!」

「僕だって負けないよ!"ブロウナックル"!」

「あたしも!"バケットスクーパー"!」

「皆さん、やる気マンマンですね……。私も、"ハイドロシューター"!」

「おいおい!俺様を忘れるなよ!"サガスピア"!」

一気に向かっていったボウケンジャーに多少の驚きを見せたマジレンジャーだったが、すぐにマジスティックを取り出した。

「あいつらは俺達サイドの敵なんだ。遅れをとるわけにはいかないな。」

そこへ、数体のネオゾビルがやって来た。近くにいたピンクを弱そうだと判断したのか、揃ってピンクを攻撃しようとした。しかし、ピンクは余裕である。

「女の子を傷付けようとするなんてサイテーね!この桃色の魔法使い・芳香ちゃんが成敗してあげる!」

そして、マジスティックを掲げ、呪文を唱えた。

「変わりま〜す。"マージ・マジーロ"!」

すると、マジピンクはピンク色の扇風機に姿を変えた。

『芳香ちゃん扇風機〜♪行くよ〜。"ピンクストーム"!!』

強い突風が起こり、ネオゾビル達を吹き飛ばしてしまう。

「いぇい♪」

ピンクは得意気に元に戻り、ピースサインをして見せた。


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